森林(もり)の作業カレンダー
森林は、その産物で私達の生活を豊かで快適なものにするのをはじめ、国土を守り、環境を保全し、水資源をかん養するなど人々の日常生活の安定に役立っています。
その森林が期待される役割を十分に果たすには、必要な時に必要な人手を加えて管理していくことが欠かせません。
森を作り、いきいきとした森林を守り育て、森の恵みを受けるために森林では、いつどんな作業が行われているのでしょうか。 (林業労働力確保支援センター全国推進協議会資料より)
間伐を行う季節です。植えつけた苗木が生長して、枝が混み合うようになると、健康な樹木に育たなくなりますので、適当に間引きして活力のある森林に育て、良質の木材を生産するための大事な仕事です。
間伐をして、森林の中に太陽光線が入るようにしないと、枝打ちと同様に下草が生えなくなり、長年にわたって培われてきた栄養分に富んだ表土が流され、森林の公益的機能が著しく阻害されます。そのため、植林後25年間ぐらいまでは間伐を行う必要があります。最近は、まとまった面積を一斉に伐採しないで、間伐を繰り返し、伐採した根株のそばにすぐ苗木を植える方法がとられるようになってきました。
除伐作業と枝打ちの季節です。除伐は植え付けた苗木の生長を妨げたり、健全に成長しそうもない立木を取り除いて、活力ある森林に育てるために欠かせない仕事です。
枝打ちは、質の良い木材を生産するために必要な仕事ですが、同時に森林の表土が流れ出して、下流の川底を埋めないために欠かせない大事な作業です。
若い樹木は成長が旺盛ですから、枝や葉が沢山ついて、森林の中に太陽の光線が入らなくなり、雑草などが育たないため肌を露出してしまい、雨で表土が流されてしまいます。また、立木そのものも太陽光線を十分に受けられなくなり、線香のようにもろくなり、雪や風で折れたり倒れたりしますので、余分な枝を切り落とすことが大事なのです。